ZEROO OWNERインタビュー 第3回~カメラマン近藤正一様 Photographer Mr. SHOICHI KONDO
ゼロの時計を着けて、日曜日に大好きなフェラーリでドライブするのが至福の時ですね。
車好き、時計好きの“大御所カメラマン”近藤正一様の六本木・近藤スタジオにお伺いして、ゼロの時計についてお話をお伺いしました。
Q. ZEROO (ゼロ)については、どのようなご印象ですか?
A. スイス時計や日本の時計のコレクションは、沢山あるのですけど、トゥールビヨンは持っていなかったので、最初に見た時から気になっていました。
Q.ZEROO(ゼロ)は、そもそもご存じだったのでしょうか?
A.はい。ZEROOの時計撮影の仕事をする前から、仕事で関わりのあるフリーランスライターの前田清輝さんがゼロの時計をつけていらっしゃるのを見て知っていました。
ある時、雑誌の時計特集記事でゼロの時計の最新作T8を撮影する機会がありました。その後すぐに、有楽町・阪急メンズ東京の時計売場フォーチュンタイムさんに見に行って、即決でT4のZT004RBLを購入しました。ローズゴールドとブルーのカラーリングが気に入っています。
Q.ありがとうございます!撮影の際に立ち会わせていただきましたが、スケルトンのT8の影を見せるというとてもアーティスティックな写真でした。その節は、本当にありがとうございます。
この時計は、イタリア車好きの近藤さんならではのチョイスですね。イタリア人は、アズーロ・エ・マローネ(ブルー×ブラウン)の組み合わせが好きですから、ブルーの文字盤とストラップ×ローズゴールドPVDのケースがブラウンに近いので。
Q.他に特筆すべきところなどはございますか?
A.しかし、驚きの価格ですよね。他のスイス時計ブランドで、一番手頃なトゥールビヨンは、いくらぐらいでしたっけ?
Q.某スイスメーカーが価格破壊と言われて出したトゥールビヨンが、250万円くらいですね。それに比べても40万円アンダーは、びっくりしますよね。
A.時計の業界のことは、あまり詳しくはわからないですが、スイス時計には、複雑時計のヒエラルキーのようなものがあって、ちゃんとそれを超えちゃいけないという感じなのでしょうね。
Qそういう意味では、ZEROO(ゼロ)は、日本のベンチャー企業だからこそ、こんな型破りなことができたのだと思います。
A. 他の日本の有名時計ブランドのメーカーの方にも仕事で時々会うので、偶然ゼロの時計をつけていたら、え?!40万円アンダーなのですか?と驚かれました。
日本のメーカーでもトゥールビヨンは、1200万円くらいしますよね。
Q.1000万円オーバーのトゥールビヨンは、機械製品というより、工芸品的な位置づけになっているので、美術品に近いですね。どれだけ磨きが綺麗に仕上げているかを競うというような時計ですから。
A. ゼロのトゥールビヨンは、この価格で、しかもこれだけスケルトンになっていて、ムーブメントがよく見える作りになっているのは、凄いですね。よくある真ん中にバーがあってその下にトゥールビヨンのメカ(機構)がある時計より、ゼロのトゥールビヨンは、メカがよく見える構造になっていますよね。
トノーケースのデザインもカーブが綺麗ですね。クルマのデザインに通じるところがあります。
Q,ありがとうございます。フェラーリ他、欧州のクルマを乗り継いでいらっしゃって、かつアーティスティックな写真で有名な近藤様からお褒めいただいて、とても嬉しいです。
フルスケルトンのデザインの良さは、ユーザー様から、大変好評をいただいております。また、トゥールビヨンのキャリッジの上にバーが無い、機械の動きがよりよく見えて、飛んでいるように見える「フライング・トゥールビヨン」という機構を採用しているのもデザイナーのこだわりからです。
A.なるほど。時計のメカについては、詳しくはないですが、トゥールビヨンの時計ってこれだけの部品でこんなに面白い動きをしながら、動くんだとびっくりしました(笑)
Q.時計にしては、部品点数は多いほうなのですが、車に比べたら、少ないですものね。ゼロのトゥールビヨンは、9時位置にトゥールビヨンがあるので、ケースサイドからもトゥールビヨンが“動いているのが”見えるのです。ここまでスケルトンでトゥールビヨンの動きがよく見える時計は少ないかと思います。
初めてご覧になるユーザー様は、そのデザインと価格にびっくりされる方が多いですね。
A.なるほど。私も本当に色々な方に見せていますが、皆さんびっくりされます(笑)デザインは、どなたがされているのでしょうか?
Q. 弊社ZEROOのオーナーでインダストリアル・デザイナーのSYUU(シュウ)がすべての時計のデザインを行っています。ZEROOの時計は、線一本のカーブの違いに対してとことんこだわってデザインをしています。そのこだわりを体現したのがゼロの時計なのです。
A.そうでしたか。それを聞いて納得です。私もデザインにはこだわりがありますので。
Q. 話は、変わりますが、時計の撮影を始めてからどれくらいになるのでしょうか?
A. 40年以上、時計を撮影していますね。1982年に独立する前に大きなスタジオで撮っていた時に、某日本の3大ブランドのひとつのメーカーから撮影のお話がありまして。時計の撮影をするようになったのは、それがきっかけです。
Q. 長い道のりを経ていらっしゃって、大変なこともおありでしたでしょうね。
A. 何といっても昔は、フィルムですから。時計の撮影は大変ですよね。今のように撮影した後にデータ加工もできないし。私は、元々、グラフィックが専門なので、背景のセッティングも含めて、どうやったら、その時計の良さを引き出すことができるかを、常に考えて撮影に臨んでいます。
Q. 他に大変なことは?
A. 仕事柄、色々な時計ブランドに接する機会が多いので、目移りしてしまうのですが、カジュアル時計から高級時計までコレクションがどんどん増えました(笑)これは大変です(笑)
Q.どんな時にゼロの時計をお使いいただいていますか?
A.仕事の時、時々着けますが、お気に入りのクルマで近場をドライブする時に着けています。
Q. 今日は、そのお気に入りのフェラーリでお越しいただきました。本日、ゼロの時計をこのクルマと共に撮影もいただけるということで、ありがとうございます!!ちなみにこの車には、どんな思い入れがおありになるのですか?
A.フェラーリ328GTBターボという80年代に作られた車で、フェラーリの代名詞のV12気筒エンジンでないV8エンジン。V12だと排気量が5000(5L)とかになってしまうのですが、この車は、排気量3000(3.2L)。その関係で、イタリア国内販売のみ限定車。確か400台くらいしか作っていないレアなフェラーリです。
ピニンファリーナ・デザインのクラシカルさが気に入っています。
今のフェラーリは、社内デザイナーですが、この時代のフェラーリは、ピニンファリーナ(フェラーリから委託されたデザイン制作会社)のレオナルド・フィオラヴァンティという人が手掛けたもの(テスタロッサやF40、F355も同じデザイナー)。328は、この当時のデザインで一番綺麗だと思っています。ナンバーは、独立した年を希望したら取れました。
日曜日にゼロの時計をつけて、お気に入りのフェラーリでゆったりとドライブをするのが至福の時間ですね。
近藤正一 (こんどう・しょういち/Mr. SHOICHI KONDO)
1950年 東京都目黒区生まれ
1972年 桑沢デザイン研究所グラフィック科、個人スタジオの助手を経験後、
品川のスタジオ77制作部ではカメラマンとして所属
1981年 近藤スタジオ設立、現在に至る
KONDO STUDIO
https://kondo-st.com/kondo-shoichi