ZEROO OWNERインタビュー 第2回~フリーランス エディター・ライター 前田清輝 様
Freelance Editor/Writer Mr. Seiki Maeda
ZEROO‘sTourbillon is designed to appreciate the beauty of complication watch by its full skeletonized case.
雑誌「腕時計王」や「MEN’S CLUB」、「ENGINE」等の編集者を歴任され、現在はフリーランス エディター・ライターの前田様にお話しを伺いました。
☆ゼロのトゥールビヨンは、「ずっと見ていて楽しい時計」。
Q.まずは、一般的にトゥールビヨンの魅力についてお話いただけますでしょうか?
A.そうですね。トゥールビヨンは、「時計界のレオナルド・ダ・ヴィンチ」とも称されるアブラアン-ルイ・ブレゲが発明した画期的な機構です。いわゆる時計の三大複雑機構として、パーペチュアル・カレンダーは素晴らしい機構ですが、カレンダーということで玄人受けはするものの、動きがやや地味。そして、時刻を音で知らせてくれるミニッツ・リピーターは機構的にも奏でる音にも心躍りますが、精緻な機械の動きが視覚的に一番楽しめるのは、僕にとって圧倒的にトゥールビヨンなんです。特にダイヤル側から機構の動きを確認できるモデルは、“見ていてとにかく楽しい”ですね。
トゥールビヨンに惹かれるのは、キャリッジ全体が回って複雑機構の動作がわかるところです。それに昔の天才時計師が精度を追求する為に作った機構という“ロマン”を感じさせる
ストーリーがあります。地球の重力に抗う機構として作った訳ですから。
トゥールビヨンは、「時計好きの憧れの代名詞」なのです。
- ゼロのトゥールビヨンに関しては、いかがでしょうか?
何と言っても視覚的に時計の構造を楽しめるところに惹かれます。
ゼロのトゥールビヨンは、その機構を見るために表・裏のみならず、サイドまでケースのあらゆる角度がスケルトンという「トゥールビヨン」を愛でる為に生まれたかのような素晴らしいデザインの時計です。
このデザインのお陰で、トゥールビヨンの他にムーブメントの輪列の配置がしっかりと確認できます。ゼンマイが解けてどのように時計の中、機械は動いているのか。ケースの全ての面がシースルーになっていることでそれがよくわかります。
正面はもちろんのことさまざまな角度からムーブメントの姿を楽しめるので、飽きることがありません。見ていると時間が経つのを忘れるほどです。
トゥールビヨンの精緻な動きを眺めているだけで、ワインを数杯飲めますね(笑)
Q: 他には、どのあたりに魅力を感じますか?
A.はい。そんなトゥールビヨンに惹かれても、本来であれば複雑機構を搭載している時計はとても高価です。それだけに購入するには敷居が高かったのですが、ゼロのトゥールビヨンは「手が届くお値段」! しかもケースや風防などの素材にもこだわっている。憧れや夢が叶う価格だけでなく、時計好きが求めるさまざまな条件を備えているのは大きな魅力ですね。
Q: お着けになった感じはどうですか?
A.ラグとストラップの角度が絶妙で、手首に寄り添うような着け心地になっていますね。トノー型のケースで決して小さくはないゼロのT4ですが、手首の細い私でもフィットして違和感を感じることはありません。
それに実用性という意味でも、ゼンマイの入っている香箱が2つ入っているのも見逃せません。このお陰で約70時間というロングパワーリザーブを実現。週末に使用せずに巻き上げを忘れても月曜日でも使える(駆動している)というのは、ずぼらな私にとってもありがたいです(笑)。
Q.最後に一言お願いします。
トゥールビヨンは、機械式時計のロマンが詰まった腕の上の小宇宙のような存在です。この機構を愛でるために生まれてきたのかと感じさせるゼロのトゥールビヨン搭載モデルは時刻を確認するだけでなく、その動きを愛でるためだけにでも欲しくなる逸品だと思います。
前田 清輝(まえだ・せいき)
フリーランス エディター・ライター
『一個人』の編集長代理、ライフスタイル誌や時計専門誌『腕時計王』(全てKKベストセラーズ)の編集長を経て、『MEN’S CLUB』『エスクァイアBBB日本版』(ハースト婦人画報社)のシニア・エディター、『ENGINE』(新潮社)のシニア・エディターとして主に時計と車を担当。2023年4月に独立。趣味は温泉巡りとルアーフィッシング。